■仏教 その4

このコーナーの核心に入ります。

前回、神や仏に「お願い」することは宗教ではなく、自分の欲望を満足するだけであり、本当の解決(幸せ)にはならないと書きました。 では、「お願い」しないで人生を解決していくとはどういうことなのでしょうか?

宗教をよりどころとする人生とはなんでしょうか? わたくしはこう思うのです。

人間の私がお願いすると、どうしても欲の拡大にしかなりません。ひとつ満足すると、また次の満足を得ようと「お願い」します。永久に解決しない!しかし、発想を転換して私の方が神や仏から願われているとするとどうでしょうか。

私が人として生まれたこと。これ以上の幸せはないのではないかと思うのです。人として願われて生まれ、多くの願いの中で生きている、いや生かされていると言った方が正しいでしょう。

わたくしは他のことはともかく、人として生まれてきた身を喜べる人生を送りたいのです。宗教は、そのことにわたくしを気づかせてくれます。宗教は、わたくしのよりどころです。

しかし、なかなかその身を喜べないわたくしであります。その場しのぎのよりどころを求めようともします。欲望をむき出しにすることも多々あります。その都度そのつど、わたくしにかけられた仏の願いを聞いて我が身を振り返らせていただいています。


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