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■オハイオ州からの手紙その2


返事をありがとうございます。早速、エリックと一緒に読みました。仏教的な解釈の仕方がわかりやすく説明してあって大変勉強になりました。エリックは、普段の生活の中でわが身を振り返りながら生きることの大切さに共感していました。私も毎日の生活を穏やかな気持ちで過ごすには、いいアプローチだと思います。

では、この場合はどうでしょうか?先日ラジオを聞いていましたら…貧しいタイの農村で少女たちが売春婦として売られているそうです。その貧困―少女売春のサイクルをなくすためいろいろな組織が介入し、活動を進めているというリポートでした。

なかなか問題が解決しない理由に農民たちのattitude態度が掲げられていました。私たちは、精一杯がんばっている。でも貧困からなかなか抜け出せない。私たちが罪深い人間である限り、この生活は変わらないでしょう…。彼らは敬虔な仏教徒です。わが身を振り返りわが身の悪・欲望を認識することで自分たちの貧困を理解しようとしています。

私にとっては謙虚な気持ちでわが身を振り返ってる場合じゃないでしょう!と、声をかけたくなります。それこそ環境を変えて貧しい農民たち・少女たちが社会に利用されないよう働きかけるのが大切だと思います。

山内さんは、どう思いますか?

アメリカに来て人種差別問題について学んだり、在日韓国人(3世留学中)と友達ができたり、同和教育を受けて人権について小さい時から考えていた人たちと知り合うことが出来ました。日本でも不当な差別をされて肩身のせまい思いをしている人たちが、たくさんいることを知ってショックを受けました。

彼らももちろん人間ですから、欲望もあるだろうし、今までに何かしら罪を犯したことがあるでしょう。しかし彼らが社会で不当に扱われることはまちがっていますよね!仏教では、彼らにも自分の身を振り返ってみなさい。不当に扱われているには理由があるのですよ!と教えますか?人権問題について仏教がどのような立場をとっているのか教えてください。

今回も私たちの質問を読んでくださってありがとうございました。私もエリックも仏教の教えにけちをつけようとは思って質問を繰り返しているのではありません。個人的に質問した方が理解しやすいからです。お忙しいとは思いますがまた返事をいただけたらと思います。

※手紙その1に引き続いて、その2の問いに対する答えも、みなさま考えてみましょう。

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